2022年度は、鹿児島県伊佐市の地域おこし協力隊の活動として「お話づくり講座」(全6回)を開いています。
これは「劇作術の基本を学んであなただけの物語を書いてみませんか?」というライトな講座で、現在小学6年生から大人まで計6名が参加しているのですが、講座の内容を一部SNSなどで公開したところ、私が身を置く児童演劇界の関係者だけでなく、幅広い職業の方々から反応がありました。
その理由は、教材に『天空の城ラピュタ』という誰もが知る名作を用いたためなのですが、名作から劇作の基本テクニックを抽出して解説するという本講座の手法は、「感動を支えた作品の裏側に迫る」ようで、スポーツの解説のように親しみやすいのかもしれません。
そこで今回は、授業内容の一部を公開し、『天空の城ラピュタ』に隠された感動のレシピを紐解いてみたいと思います。私の実力で日本を代表する映画監督 宮崎駿氏の技術に迫るなど、恐れ多いのですが、私も劇作家の端くれ、なんとか基本テクニックくらいは読み解いてみたいと思います。
なお、今回の記事は、「キャラクター」について解説した講座の内容を、その日休んだ受講生に送った手紙を元にして書いていますので、前の講座の内容が出てきたり、質問を投げかけたりします。その点はご容赦いただき、一緒に講座を楽しむ感覚で読み進めていただけましたら幸いです。
掲載しているラピュタの静止画は、スタジオジブリ公式サイトで公開されているものを借用しました。
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